2024.02.20

キュービクルの改修・更新とは?電気代の削減と事故防止について解説

キュービクルの改修・更新とは?電気代の削減と事故防止について解説

キュービクルの改修・更新とは、キュービクル式高圧受電設備(高い電圧の電気を低い電圧に変えるための設備)の必要なメンテナンス・交換などをおこなうことです。メンテナンスにより、電気的なトラブルを未然に防げます。

この記事では、キュービクルの改修・更新について詳しく解説します。改修・更新により防げるリスクについても触れていますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. キュービクルの改修・更新とは?

キュービクル(キュービクル式高圧受電設備)は、変電所から供給される高い電圧の電気を、ビルや住宅などで使用できる低い電圧に変えるための設備です。区分開閉器・断路器・遮断器・変圧器・保護継電器・制御装置・計測機器・低圧配電設備で構成された受変電設備が鉄箱に一括収容されています。

キュービクルの改修・更新とは、キュービクルの耐用年数や設置された機器の更新目安に合わせて、必要な交換・メンテナンスをおこなうことです。電気的なトラブルを事前に防いだりコストを見直したりできます。

お問い合わせはこちらから

2.キュービクルの改修・更新で防げるリスク

キュービクルの改修・更新をおこなうことで、電気代を削減したり老朽化対策したりすることが可能です。キュービクルの耐用年数などを把握しておくことで、改修・更新のタイミングを逃さずに済むでしょう。

ここでは、キュービクルの改修・更新で防げるリスクについて詳しく解説します。

2.1 キュービクルの耐用年数

キュービクル(高圧受電設備)には、さまざまな機器が設置されています。点検や測定だけでは、経年劣化を判断しづらいため、計画的な更新が大切です。

キュービクルの耐用年数は、10〜15年が目安となります。また以下の表は、気中開閉器やキュービクル内に設置される機器の更新目安をまとめたものです。

更新目安

電気設備機器

  製造から15年

・柱上高圧気中開閉器(PAS)

・柱上高圧ガス開閉器(PGS)

製造から20年

・地中線用負荷開閉器(UGS)

・高圧ケーブル

・真空遮断器(VCB)

・負荷開閉器(LBS)

・真空開閉器(VCS)

・真空電磁接触器(VMC)

・保護継電器(零相変流器ZCT、零相基準入力装置ZPC ZPDなど)

・低圧開閉器、その他低圧機器

製造から25年

・断路器(DS)

・油入遮断器(OCB)

・変圧器(T)

・高圧進相コンデンサ(SC)

・直列リアクトル(SR)

・避雷器(LA)

・計器用変圧器(VT)

・変流器(CT)

その他高圧機器

※具体的な更新目安は電気設備の状況などで異なります

年々技術が進歩しキュービクルが進化しているとはいえ、耐用年数を超えると電気的なトラブルが生じる可能性が高くなります。更新目安が近づいたら設備を更新してリスクを軽減することが大切です。

2.2 電気代の削減

キュービクルを長期間使用することで、機器が経年劣化を起こし電力効率が徐々に悪くなります。電力効率が低下すると電気代が高くなりますが、古いキュービクルから新しいキュービクルに更新することで省エネ効果が得られ、電気代を削減できるのが特徴です。

また、2006年から始まったトップランナー制度(対象となる機器や建材の製造事業者や輸入事業者に対し、エネルギー消費効率の目標を示して達成を促す制度)は2014年に改定されており、1999年のJIS規格のものと比較して変換ロスが約40%削減されています。

古いキュービクルを使用している場合は、新しいものに更新することで省エネ効果の高まりを期待できるでしょう。

2.3 老朽化への対策

キュービクルの改修・交換により、老朽化による事故防止につながります。老朽化は、漏電などの電気に関する事故のリスクが高まるだけでなく、周辺施設に影響を及ぼす火災事故にもつながりかねません。

もし、老朽化によって周辺家屋などにも引火するような電気火災が生じた場合は、責任問題だけでなく会社の信頼性を損ねることにもなるでしょう。自社の安全かつ信頼性を守るためにもキュービクルの改修・更新は必要といえます。

3. キュービクルの改修で省エネ対策を実現

キュービクルを長期間使用すると経年劣化を起こしますが、電気機器である以上は避けて通れません。経年劣化は運用効率の悪化を招き、結果として電気代の高騰につながります。

新しいキュービクルにすることで古いキュービクルよりも運用効率が高まり、省エネ対策を実現できるでしょう。

また、キュービクル全体の更新や交換に対しての補助金制度はありませんが、キュービクル内部に設置される変圧器の交換に対しては経済産業省や環境省の補助金制度が適用される可能性があります。こちらの記事では、補助金について詳しく解説していますので、是非あわせてご覧ください。

キュービクル(変圧器)更新に活用可能な補助金

4.エスコでキュービクルの改修・更新を!

株式会社エスコでも、キュービクルの改修・更新に関するサービスを展開しております。弊社のキュービクルの改修・更新サービスは、4,200か所以上のキュービクルを 保安・保守点検してきた実績とノウハウを生かして高品質で、安全を徹底しています。

お問い合わせから相談を受け付けておりますので、安全かつ高品質の改修・更新サービスを受けたい場合は、是非弊社サービスのご利用をご検討ください。

お問い合わせはこちらから

関連コラム

COLUMNS

キュービクルとは?導入のメリット、導入時に必要な手続きや保守点検について徹底解説!

2024.07.05

キュービクル(キュービクル式高圧受電設備)とは?導入のメリット、導入時に必要な手続きや保守点検について徹底解説!

電力会社から一般の家庭に供給される電気の電圧はおよそ100V又は200Vです。しかし、デパートやスーパー、工場、病院など一度に大量の電力を使用する施設では、高圧受電といって6,600Vという高い電圧で供給されます。 しか […]

  • キュービクル

お問合わせはお電話かメールにて承ります。
お気軽にご連絡ください。

0120-60-9444

10:00~12:00、13:00~17:00

※土日祝を除く