2024.03.05

電子ブレーカーとは? 電子ブレーカーの特徴や仕組みを解説!

電子ブレーカーとは? 電子ブレーカーの特徴や仕組みを解説!

電子ブレーカーとは、ブレーカー機器の一種です。そもそも、ブレーカーは配線用遮断器ともいいますが、電気の通り道を開閉(on/off)するための開閉器(いわゆるスイッチ)とは違い、一定量以上の電力を使用したり、異常電流が流れた時に自動的に電気を遮断する事ができる装置を指します。

この記事では、電子ブレーカーの特徴や仕組みについて詳しく解説します。電子ブレーカーを用いた契約種別変更例についてもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

1 電子ブレーカーとは

電子ブレーカーは、実際の電流値とその時間を計測するCPUが内蔵されたブレーカーです。JIS規格の許容範囲最大まで使用されるようにプログラムされており、たとえば定格容量が50A以下の場合に定格の170%の電流値が流れたとしても、ブレーカーが電流を遮断するまで50分程度の猶予をつくることができます。

1.1ブレーカー(配線用遮断器)の機能と構造

一般的なブレーカーには、熱により収縮しやすい2種類の金属を貼り合わせた金属部品(バイメタルといいます)が組み込まれている「引外し装置」と呼ばれる機能が付いています。電気が導体を流れるとそのエネルギーによって熱(ジュール熱といいます)が発生します。
この熱によりバイメタルが収縮・変形することでスイッチのような役割をして、一定量以上の電力や異常電力が流れた時に電気を遮断する動きをします。
この遮断する動きを「トリップ」といいます。

①膨張率の異なる異なる金属を暖めます

膨張率の異なる異なる金属を暖めます

②膨張率が異なるため、暖められた金属は湾曲します

膨張率が異なるため、暖められた金属は湾曲します

③この性質を利用して、電気を遮断します

この性質を利用して、電気を遮断します

1.2ブレーカーの課題

電気の使い過ぎによってトリップしたとき、バイメタルにはまだ熱が残っています。
この熱が十分に冷めないまま電気を使い始めると再トリップまでの時間が短くなってしまうことがあります。また設置場所の温度の影響も受けてしまう事があるため、トリップするまでの時間がいつでもどこでも同じにはなりにくく、実際に使う電力量に対し余裕をもった容量(アンペア値)のブレーカーを使う事が一般的とされています。

※トリップするまでの許容時間は電気用品安全法(PSE)やJISで定められています

ブレーカー(配線用遮断器)の機能と構造

1.3電子ブレーカーの特徴

電子ブレーカーには一般的ブレーカーにあるバイメタルを使わない引外し装置を採用しています。
では、どうやって「トリップ」をして安全を担保しているのでしょうか?

電子ブレーカーは電流値を測定するセンサーと、どの位の電気が、どの位の時間を流れたのかをCPUを搭載した制御基板で監視・測定をすることで安全性を担保しています。
これにより設置環境による影響を受けることなく、電気用品安全法やJISで定められたトリップするまでの許容時間をフルに使い切ることが可能となりました。

また、バイメタルが使われていないのでトリップ発生後の熱残りがないので、再び使い始めてからもトリップするまでの時間は変わらないというメリットもあります。

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2.電子ブレーカーの導入

2.1導入のメリット

一般的な電力契約では、設備のモーター容量の合計値により契約電力が決められる「負荷設備契約」という方式で契約がおこなわれます。
このときのポイントは「実際に使っている時の電力量」ではなく、「複数の設備が同時に動いたとした場合の電力量」を参考にしている点です。

これに対し、電力会社では設置したブレーカー自体を契約対象とした「主開閉器契約」というプランが用意されています。この契約では設備全体の電力量ではなく、メインブレーカーの容量で契約電力を算定します。そのため、負荷設備契約よりも基本料金を大幅に下げる事が可能となります。

負荷設備契約

負荷設備契約

主開閉契約

導入の効果は「使用電力量」ではなく「基本料金」の削減となりますので、毎月の削減効果金額がはっきりとわかる点も大きなメリットの一つです。

2.2導入時の課題

電子ブレーカーを導入するためには、実際に使われている電力量がどの程度なのかを把握することが最も重要なポイントです。

一般的なブレーカーでも主開閉器契約はできますが、トリップが発生しないように余裕を持った容量を選定しておく必要があり、結果として負荷設備契約よりも基本料金が高くなってしまうことが考えられます。

2.3導入後の注意点

電子ブレーカーは、電流値センサーや電子部品を多数搭載した制御基板が搭載されている「電子機器」に該当します。そのため、どうしても経年劣化による故障のリスクが存在します。設計耐用年数は10年ですが、設置環境によって変動します。突発的な故障を回避するためにもあらかじめ修繕計画を立て、予算確保を推奨しています。

また、「電子機器」のため、故障時の緊急対応サービスが付帯していることも、導入に際してのポイントです。

3.電子ブレーカーの電力契約について

3.1電子ブレーカー契約をするための条件

電力の契約は50Kwを境に高圧電力(6,600V)と低圧電力(100V、200V)に分けられます。
高圧電力の場合はキュービクルと呼ばれる受電設備が必要となり、電子ブレーカーとの主開閉器契約をする事は出来ません。使用する設備が多く使用電力量も多い場合、キュービクル受電の方が電力量料金は安価になりますが、キュービクルは保安点検などのメンテナンスが必要となります。

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最近では設備の省エネ化により使用電力量が下がり、高圧電力から低圧電力に切り替えることが可能になる場合もあります。その際、電子ブレーカーが活躍する機会が生まれてきます。

低圧電力に切り替えてもこれまで同様に電気を使える可能性も(PDF)

切り替えをする際は、電子ブレーカーを主幹ブレーカーとして設置するため、電力会社に契約変更の申請書を提出する必要があります。このときに設置する電子ブレーカーが特定電気用品安全法に適合しているかの証明書も必要となります。
申請後、電力会社は実際に設置された電子ブレーカーが申請書通りの物なのか、設置状況が適切かなどの検査をおこないます。

3.2電子ブレーカーを用いた契約種別変更例

実際に「負荷設備契約」から「主開閉器契約」に切り替えた場合、どのくらいの電気料金削減につながるのでしょうか。

マンションを例に説明をします。
標準的なマンションを想定した場合、200Vの電気を使用する設備として下記があるでしょう。

【一般的なマンションの設備例】

  • 給排水ポンプ(10.5kW)
  • 機械式駐車場(11kW)
  • エレベーター(7.5kW)

負荷設備契約では、このすべてのモーター容量を合計して電力を契約する必要があります。そのため、32kWが契約電力になります。
しかし、常時稼働が必要なのは給排水ポンプくらいです。容量の60%を占めていた駐車場やエレベーターは長時間、連続して稼働することはありません。

そこで、電子ブレーカーと主開閉器契約を組み合わせると、契約電力は12kWまで削減が可能になります。

基本料金が32kWから12kWに半減するため、これまでと同じように電気を使っていても大幅な電気料金削減へとつながります。

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4.エスコ製電子ブレーカーの特徴

「電子ブレーカー」という名称は、主に電流センサーを搭載したブレーカーの総称であり、製作メーカーや販売会社によって名称が違う場合もありますが基本的な機能は同じです。

株式会社エスコでも、独自に開発した高性能電子ブレーカーを販売しています。
国内有数の半導体メーカーであるルネサス製の32ビットCPUを採用しており、設計基盤や設計思想も一新し高性能化と信頼性向上を実現しました。また、製造は宇宙航空研究開発機構(JAXA)や国内大手電機メーカーへの採用実績がある国内有数の電子機器メーカー(ISO9001認証工場)にておこなうなど、品質保証にも十分に力を入れています。

また、弊社では故障時の緊急対応24時間体制のサービスも用意しています。

24時間365日対応のコールセンターサポート体制

 

24時間365日対応のコールセンターサポート体制

弊社では、低圧電力の「負荷設備契約」から「主開閉既契約」に切り替えて、最適な容量の電子ブレーカーの選定をする際のシミュレーションや、高圧電力から低圧電力に切り替えて、電子ブレーカー導入ができるかどうかのシミュレーションはもちろん、手続きなどすべて承っております。ぜひお問い合わせください。

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5.CASESTUDY導入事例

2005年の発売以降、多くのお客様に弊社の電子ブレーカーをお選びいただいています。
弊社では、マンション、ガソリンスタンド、工場、商業施設をはじめ、高速道路(EV急速充電器用)、カーディーラー、コンビニエンスストアなど様々な業界の企業にお選びいただいている豊富な導入実績がございます。

エスコ製電子ブレーカーの豊富な導入事例

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